2022年12月07日

「空が香る」紙の本

空が香る.jpg「空が香る」  三宮麻由子

『鳥が教えてくれた空』『そっと耳を澄ませば』などのエッセイ集で、彼女にしか描くことのできない“sceneless”の世界を綴った三宮氏。視覚障害はハンディではなく、感性をゆたかに生かす武器だと思えるような作品の数々を発表してきました。
今回の本は、そんな「強み」をフルに生かした、春夏秋冬を「音、匂い、手触り、味」という視覚以外の四感(?)で楽しむ趣向。「火の用心」の拍子木の音に守られる冬の夜、見るのではなく「聞く」夏の滝、紙がほどよく乾き、点字の手触りがよくなる秋の読書など、目に頼らない世界のゆたかさが味わえます。(FY)


「空が香る」を読んで感じたこと

「冬」
火の用心の音
※ 心が安全ベールに包まれた気がする。と表現されていました。(心の描写が素晴らしい)

「春」
冬が終わり、霞が地平線をけぶらせるころ、ザラザラした土がホッコリと空気を含んで膨らみ、そこから細いながらもしっかりした草の芽がチクチクした先端をがんばって立てて生えてくる。
そのチクチクが日々育ち、茎となり、葉を出してツンと立ったり、フカフカの葉を広げていく、ザラザラの土を草の優しい手触りが少しずつ埋めていき、地面のどこに手をおいても草に触れられるようになると、春が本気で動き出す。

※ 春の訪れを触感で楽しむ・・・喜びが伝わってきました。

「秋」
“なにやらの聞こえて秋の野を去れず” 麻由子
  草の実たちの「弾けの祭典」
  誰も聞いてはいけない内緒の音を聞かせてもらったようで、心から嬉しくなった。
“草の実の爆ぜる音良き日和かな” 麻由子

※ 研ぎ澄まされた音の感性をお持ちだからこそ「出会えた風景」だと思いました。


追記
文字の大きさを拡大することが出来ますし、スマホにDLしておけば旅先などで何冊でも読むことが出来ますし・・・って、このところ電子書籍に移行してきていました。

今回、お友達が本を貸して下さったので、久し振りに紙の本を読むことに、、、
単行本ですので、文庫本よりは文字サイズも大きいのですが、なにしろ老眼が進んでいて、ハズキルーペを追加して(笑)
やっぱり紙の本って、良いな〜〜って実感しました〜〜
静かな秋の夜に、本を大切に手に取り、ページをめくっていく・・・
心が落ち着きます。 お友達と麻由子さんに感謝(^^♪


タグ:書籍
posted by ハンモック at 13:54| Comment(0) | 芸能・書籍・天体