牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)
牛車腎気丸は、ジオウ・ゴジツ・サンシュユ・サンヤク・シャゼンシ・タクシャ・ブクリョウ・ボタンピ・ケイヒ・ブシ末の10の生薬から構成されています。
「八味地黄丸(ハチミジオウガン)」に「牛膝」と「車前子」という生薬を加えたものです。
体力が低下した疲れやすく、腰から下が冷えやすい方の、しびれや下肢や腰の痛み、むくみ、排尿障害などに用いられます。
このような状態は、漢方では「腎虚」ととらえられます。「腎(じん)」は、生きるエネルギーである「気(き)」を蓄えるところで、その働きが衰えると、前述のような症状が起きてくるのです。いわば老化にともなう症状で、「腎虚」を改善する「八味地黄丸」や「牛車腎気丸」は高齢者によく用いられます。
高齢者の頻尿(ひんにょう)、特に夜間頻尿をはじめ、腰痛や下肢痛、糖尿病の合併症の神経障害によるしびれなどに使用される。
泌尿器科では、排尿困難、頻尿、むくみなどに使用されます。
また、整形などでは下肢痛、腰痛、しびれなどに使われることもあるでしょう。
さらに、老人のかすみ目や、かゆみなどにも効果があります。
男性では前立腺肥大症に用いられます
耳鼻科領域では高齢者の耳鳴に対して効果があるとされています。
牛車腎気丸を投与したデータがあります。
自覚症状の改善率は39.3%、やや改善以上は66.7%でした。
長期間の内服で耳鳴の大きさに変化があるようです。
牛車腎気丸の剤型・服用方法は?
通常、成人には1回1包を、1日2〜3回に分けて食前または食間に服用します。
牛車腎気丸と飲み合わせが悪い薬はありません。
しかし、マオウ、カンゾウ、ダイオウ、ブシなどは注意したほうがよいでしょう。
代表的な製剤では、真武湯や麻黄附子細辛湯などとの併用には注意が必要です。
牛車腎気丸と一緒に使える風邪薬 パブロンゴールドA 微粒 44包